Lore
嘗てアヴルールとはその系譜を違える異神を
崇拝していた教団が儀式を行っていた祭儀場。
教団の衰退と共に忘れられて行った場所だが、
近年怪しいローブ姿の一団が出入りするようになった。
優しく愚かな姉と、賢く愚かな妹の物語
第一章
むかしむかし、あるところに、
小さな王国がありました。
国を治めるのは、性格が正反対の双子の王女です。
姉のミネットは優しき王女、
民の言葉に耳を貸し、慈愛の心で受け入れます。
妹のリネットは賢くも冷酷、
国をよくすることはできても、
民を心を得られません。ある日、双子の王女の前に、
ひとりの若者が現れます。
彼の名はアデルといいます。
異国の王子である彼に、双子の王女は
たちまちのうちに心を奪われました。アデル王子が選んだ相手は、
心優しき姉王女ミネット。
「きっとぼくは、きみと出会うために、
何日もの間、旅をしてきたのだろう」
アデルとミネットは愛を語らいます。
「ぼくが旅をする間、いろいろな冒険に挑んだ。
まずは峻厳な山脈を、1年かけて越えたんだ」「次に挑んだのは、死者の霊がただよ川だった。
引きずり込まれそうになりながらも
1年かけて渡りきった」
「そんな恐ろしい場所をさまようだなんて、
あなたは何て命知らずなのかしら」
アデルはわらって答えました。
「死者は生者に道を譲る。
それが世界のことわりなんだよ」「死者の川の向こう岸に広がっていたのは、
妖精の支配する魔法の森だった。
森を抜けるには、やはり1年かかったんだ」
「そうするとあなたは、このくらい旅をしたのね」
とミネット王女は、
アデルの旅した日数を口にしました。王子は笑いながら首を振り、
ミネット王女の間違いを訂正しました。
「ぼくの国では、1年が360日しかない。
だから、きみの告げた日数より、
15日だけ少なくなるんだ」
第二章
姉ミネットに嫉妬した妹女王のリネットは、
姉を牢獄に閉じ込めて、姉になりすまし、
アデル王子と結婚しました。
しかしアデルが玉座に就いた途端、
その暴君としての本性を現したのです。
アデル王はなによりも、血を見るのが大好きで、
無実の罪で民を捕らえては、
次々処刑していきました。まず王は、罪人の処刑に鉄の処女を用いました。
串刺しにされた人々の悲鳴で王は酒を飲みました。
しかし、アデル王は不満でした。
鉄の処女は、手入れが大変だったため、
1日1人死か殺せなかったのです。
結局、鉄の処女を用いたのは、
最初の10日間だけでした。次に王は、罪人の処刑に、首吊り台を用いました。
首を吊る人々の苦悶の表情で王は酒を飲みました。
しかし、アデル王は不満でした。
首吊り台は、頑丈な縄が手に入りにくかったため、
1日2人しか殺せなかったのです。
結局、首吊り台を用いたのは、
10日間だけでした。最後に王は、罪人の処刑に、強力な毒を用いました。
毒でもがき苦しむ様子に王は酒を飲みました。
たくさん毒が手に入ったので
1日につき3人も殺すことができました。
けれども、あっという間に毒が採り尽くされて、
10日間しか使えませんでした。
さしもの冷酷なリネット王妃も、
暴君の所業に怖れを成して、己の罪を悔いました。
「これはすべて、私への罪なのね」
第三章
己の罪を悔いた王妃リネットは、
牢獄から姉を解放します。
「その罪は、私こそかぶらなければなりません。
あの方を愛したのは私も同じ。
あの方を受け入れたのも、私なのですから」
ミネット王女は、イシークの巫女に尋ねました。
「この国を救うにはどうすればよいのでしょう」
巫女は告げます。
「山を越え、裂け目を越えて、海を渡った先に、
アヴルールの聖地があります。
あなたはそこで神の加護を得るのです」山越えの途中、王女はやせた野犬に出会いました。
王女は明日の食料の確保もままならぬのに、
野犬に食料を与えてしまいます。
すると、食料を平らげた野犬は言いました。
「おまえは見事、アヴルールの第一の徳たる
【無償の愛】を示した」
「だが女よ、知るがよい。おまえはすでに、
愛によって、【愛する者】を失っているのだと。
これぞアヴルールの天秤である」
野犬が姿を消したあとには、
平らげたはずの食料がまるまる残っていました。
野犬は守護者ダルアートの化身だったのです。次に王女は、巨大な裂け目に突き当たりました。
迂回するすべはなく、空を飛ぶこともできません。
困り果てたミネットの前に、
しゃべる羽虫が現れ、言いました。
「飛べ、飛ぶんだ!」
王女は意を決して、裂け目に向かって飛びました。
すると、裂け目から吹き上げる風で、
ミネットの体は宙に浮いたのです。
羽虫は言いました。
「おまえは見事、アヴルールの第二の徳たる
【無条件の信頼】を示した」「だが女よ、知るがよい。おまえはすでに、
信頼によって、【時間】を失っているのだと。
これぞアヴルールの天秤である」
ミネットが裂け目の向こうに渡りきる頃には、
羽虫の姿はありませんでした。
羽虫は守護者ミウル・チヨの化身だったのです。
裂け目をわたると、荒れた海原が広がっていました。
港にあるのは、おんぼろの船が一隻だけ。
船を出してくれというミネットの懇願に、
船頭の老人は首を横に振ります。「この船で聖地に向かおうなどと、
無謀もいいところだ。
おまえは自分の命を捨ててもいいというのか」
「愛する民の命を救えるなら、
私が罪から救われるなら、
私の命など、どうなってもいいのです」
船頭の老人は言いました。
「おまえは見事、アヴルールの第三の徳たる
【何物にも立ち向かう勇気】を示した」「力なき勇気など、己の命どころか、【すべて】を
失うだけのもの。力も知恵も持たぬ者に、
アヴルールの天秤は傾かない」
おんぼろ船は魔法の船でした。
魔法の力で、ミネットはあっという間に
アヴルールの聖地へとたどり着いたのです。
あの老人はきっと、
すばらしい武器を鍛え、すばらしい船を作る
守護者アミジームだったのでしょう。
モンスターリスト
背徳の広間
モンスター名 Literal |
解釈 | |
---|---|---|
キャリアー Carrier | 保菌者 | |
ネクロワード Necro Ward |
necro: [連結詞] 死 ward: 病棟 解釈:死の病棟 |
|
トードファミリア Toad Familiar |
toad: ヒキガエル familiar: 使い魔 解釈:使い魔のカエル |
|
イグゾースト Exhaust |
ガスとみなすならば:排気 排出する装置をみなすならば:排気装置 |
|
ベイクドボディ Baked Body |
baked: 焼かれた body: 肉体 |
|
クラッシャー Crusher | 押しつぶす人 または 警官 | |
クリプトレイダー Crypt Raider |
crypt: 納骨用地下室 raider: 乗っ取り屋 または 抜き打ち捜査する警官 遺跡の乗っ取り屋と崩壊した石などを破壊するクラッシャーと考えるか、遺跡の侵入者に対する警官(的な役割を果たす人)とも考えることもできる。 |
|
シュリーキングヘッド Shrieking Head |
shriek: 金切り声 head: 頭部 解釈:金切り声を発している頭部 |
|
ホーント Haunt | 幽霊 | |
イノヴェルチ狂信者 InovercheFanatic |
inoverche: [露] иноверец の音訳? иноверец: 異端者 |
|
Rare Creature リビングオーラ Living Aura |
living: 生きている aura: オーラ(独特の雰囲気) |
|
Unique Creature 招かれざる脅威アンノウンシンク Unwelcome ThreatUnknown Sync |
unknown: 未確認の sync: 調和 |
|
1st Guardian's Gate チルアウト Chill Out |
<熟語> chill out: 落ちつける時(場所) |
|
2nd Guardian's Gate 死体の守護者モルグプラント Corpse GuardianMorgue Plant |
morgue: 死体置き場 plant: 植物 |
|
2nd Guardian's Gate モルグチーフ Morgue Chief |
morgue: 死体置き場 chief: 所長 |
|
3rd Guardian's Gate ヘクスコルセア Hex Corsair |
hex: 呪い corsair: 海賊 解釈:呪いの海賊 |
|
3rd Guardian's Gate ヘクスウルフ Hex Wolf |
hex: 呪い wolf: オオカミ 解釈:呪いのオオカミ |
|
3rd Guardian's Gate ヘクスピクシー Hex Pixie |
hex: 呪い pixie: 小さな妖精 解釈:呪いのピクシー |
|
4th Guardian's Gate 闇へ誘う者ダークテンプター Dark Tempter |
dakr: 暗闇の tempter: 悪魔 |
|
4th/5th Guardian's Gate アデルガード Adel Guard | guard: 護衛 |
血塗られた儀式の間
モンスター名 Literal |
解釈 | |
---|---|---|
キャリアー Carrier | 保菌者 | |
ネクロワード Necro Ward |
necro: [連結詞] 死 ward: 病棟 解釈:死の病棟 |
|
グレイウーズ Grey Ooze |
gray: 灰色の ooze: 滲出物;液体が内部からにじみ出るもの |
|
イノヴェルチ修道士 InovercheMonk |
inoverche: [露] иноверец の音訳? иноверец: 異端者 |
|
グランデヴィル Grand Devil |
grand: 壮大な devil: 悪魔 解釈:大悪魔 |
|
レイス Wraith | 生霊 | |
ネザーレジデント Nether Resident |
nether: 地下の resident: 居住者 |
|
ミネットガード Minette Guard | guard: 護衛 | |
リネットガード Linette Guard | guard: 護衛 | |
5th Guardian's Gate 古代の暴君デーモンアデル Ancient TyrantDemon Adel |
demon: 残忍な人 Adel: アデル(人名) 古高ドイツ語で adel は「高貴な」という意味 解釈:悪魔と化したアデル |
|
4th/5th Guardian's Gate アデルガード Adel Guard | guard: 護衛 |
クエスト受注
第2章プロローグ
アラハゥイ
おや、これはこれは。
街は貴方の噂で持ち切りですよ、ええ。
なんでも【ゼロ】より先に仕事をこなしたとか。
あの「生ける伝説」の先手を打つことはすごいことです。
おや? なぜ【ゼロ】がいたのか理解していない?
魔法局は貴方の他にも【ゼロ】に依頼を出したのです。
まあ、伝説の悪名高き魔女、シャーデの名を聞いて
臆してのことでしょうがね。
肝の小さいことですな。
私が言えた義理ではありませんが
二重依頼というのは、あまり関心しませんな。
クククク……。
それにしてもあなたに対する見解を改めなければ。
【ゼロ】を出し抜くとは、賛美に値します。
いえ、ね……彼とは知らない間柄ではないのでね。
ああ、そうそう。
魔女シャーデを名乗る女がサンジェント遺跡周辺に
出没するとかしないとか。
そちらの方に行くのならお気をつけ下さい。
あの遺跡近辺で神隠しが頻発しているとのことですが、
そればかりではないのです。
アヴルール以外の神を崇拝している邪教徒が
サンジェント遺跡に住み着いているそうなのでね。
信じる者は救われるとよく聞きますが……。
はてさて、救いの手を差し伸べるほどに
神は人を愛しているのかどうか……
クククク……。
冒険者の手により旧地下水路の遺跡から持ち帰られた謎の破片は、
かつてアザルス大陸支配をもくろんだ漆黒の魔女シャーデを、
迷宮に封印していたとされている神剣ハルシアの破片だと判明する。
この神剣の特殊能力は魔法効果を消し去ることであり、
魔力消失(マナ・ロスト)に深く関わっているものと考えられた。
そして皮肉にもシャーデがハルシアの破片を集めたことによって
首都アイトックス並び、港町イルファーロ付近の魔力消失事件は、
一応の落ち着きを見せる。
そんな最中、魔力消失事件とは別に
、
人が消えるという事件が起きるようになった。
忽然と人が消える……「神隠し事件」の始まりだった。
アイトックスの北西に位置するサンジェント遺跡近くの集落で
事件は頻発しており、「神隠し」が起こる直前には
奇妙な魔獣が現れるとも噂される。
また、サンジェント遺跡周辺では、
漆黒の美女と三人の異形たちの姿も確認されている。
何か企みがあることに間違いないはずだが、
彼女らの目的も以前、不明のままであった……
エレシェ
おーい! キミ、キミ! こっち、こっち!
キミ、すごいじゃない!
旧地下水路の件ではキミの話題で持ちきりよ。
がんばってるじゃない。
港町イルファーロ周辺の魔力消失事件も
落ち着いてきたみたいだし、それに大きく関わった
キミの評判はうなぎのぼりよ。
最近は「神隠し」なんて物騒な事件が
起こり始めたようだし、そのうちその辺の依頼も
キミ宛に来るかもしれないわね。
それはそうと、ドルクさんがキミのことを呼んでこいって。
キミにご指名で依頼が来ているそうよ。
とりあえず、伝えることは伝えたからね。
あ、そうそう。
キミ、旧地下水路でも【ゼロ】に会ったんだよね?
キミばかり出会えていてずるいわよ!
私も仕事の合間を見て探しに行ってるのに……。
……よし、良いこと思いついたわ!
キミ、ドルクさんの用事が済んだら、
後で私のところに来てよ。
わざわざ呼びにきたんだから、
それぐらいしてくれてもいいよね?
それじゃ、よろしく頼んだわよ。
冒険者ギルドのドルクに会いに行きましょう。
ダンジョン攻略
背徳の広間
(セリフ無し)
(セリフ無し)
(セリフ無し)
血塗られた儀式の間
シャーデ
あら、あなたでよかったわ。
【ゼロ】だったら面倒だと思っていたのよ。
シャーデにハルシアの破片を集める目的を問いた。
シャーデ
……ストレートね。普段ならそうゆう口を聞く阿呆は
問答無用で灰にしてやるんだけど…… いいわ。
ここでやることは済ませたから
少し話しに付き合ってあげる。
176 年間も私は迷宮に閉じ込めてきた
魔法の力をすべて奪い取る神器ハルシアの剣……
そのせいでずっと迷宮の奥底から出られなかったの。
そのハルシアの剣はバラバラに砕かれ
アザルス大陸にばらまかれた。
ハルシアの剣が失われ私は解放されるはずだった……
だけど、出られたのはご覧の通り魂だけ。
私の愛しい肉体はまだ永久隔壁の向こう側よ。
魂だけになってこの小娘に取り憑いた私は
嘗ての僕であったあの三人を蘇らせたわ。
魔力を失った私を迷宮の外に連れ出す役目としてね。
ハルシアの破片をすべて集めて、再び元の剣に戻せば
永久隔壁を開くことが出来る。
そして迷宮の奥底に眠る私の本当の肉体を取り戻す……
今この小娘に取り憑いている私は無力。
あなたでも簡単に魔女シャーデを殺せるわよ?
このルーシェという小娘ごと殺すことになるけどね!
まぁ、どのみち私が復活したらこの世界は破滅されるから
短い平穏な日々を満喫することね。