お茶どうぞ♪
お茶どうぞ♪
お茶どうぞ♪ロッテ
年々長くなっていくロッテさんの愚痴
もぅマヂ無理。。。雷おとそ。。。ロッテ
愛の精霊祭 2012
それはハート箱…もしかして…私に?
これは…仕事をしている場合ではありませんよね。
よろしければ、私の話を聞いてくれませんか?
ちょっと長くなるかもしれませんけど…
構いませんよね?
ありがとうございます!
それでは…
いつもこの時期になると
みんなソワソワするじゃないですか?
アレでしょう?
贈り物をして愛を告白するっていう…
いいですよね…相手がいる人は…
相手がいる人はっ!
*屋台を叩く音*
というか、そもそもですよ、冒険者って普段は
わーモンスターだー
わー犯罪者だー
わー衛兵だー
ウォーカーだのトラップだの
宝箱が空だっただの騒いで
血で血を洗う抗争を
繰り広げている訳でしょう?
暗くてジメジメしたダンジョンに
好き好んで潜ったりしている訳でしょう?
それなのにですよ! 一体なぜですか!
急にひよったりして!
ちょっと多めに回復したら
あの娘の気をひけるかな?とか
体力に自信が無いけど、
身を挺してあの人を守ったら…きっと…とか…
大概にしていただきたいっ!
*屋台を叩く音*
そんな事で心が動くと思っているなんて甘い!
甘すぎる!
あ、甘いで思い出したんですけど
広場にあるギルガメッシュの酒場って
行ったことあります?
あそこのケーキがとてもおいしいんですよ!
作っているのはゴツいドワーフなんですけど、
なんていうかね、甘さが上品なんですよね。
気が付くとハーフを食べちゃってるんですよ。
で、しかもですね。食べた後には
なぜか頭がスッキリするんです。
中に入っているフルーツの効果なのかな…
あれはなんている名前のフルーツなんですか?
冒険者なら知ってますよね?
…え、知らないんですか!
冒険者って諸国を漫遊したり
貧しい村を救ってみたり
世界の果てで孤独に戦ったりしてるって…
違うんですか?
まさか、あなたも…ですか…
出会いを求めて冒険者にってやつですか…
あなた方はいいですよね…
出会いの場があるんですからね…
ダンジョンなんてイベントの宝庫ですよ。
宝箱に手を伸ばしたら異性の冒険者の手に触れて
あっ…
なんて感じで見つめあっちゃったりして
本当の宝を見つけたよ…なんて…
言われたい! 言われてみたい!
むしろ言ってしまうかもしれないっ!
私のハートをルートして欲しい!
キャッ! 恥ずかしい!
*冒険者を叩く音*
それに比べて私ときたら
出会いのカケラも無いんですよ。
そりゃね、露天商やってるから
お客さんとの出会いはありますよ。
中には、ああこの人いいなぁ…って事も…
でもね、イマイチ…グッっと来ないんですよ。
運命を感じないっていうんですかね…
同じような境遇の人いないかなって
酒場のマリーちゃんとお茶している時に
相談してみたんですけど、
冒険者は裸がユニフォームだからね!
…って言われました。
なんていうか、あの娘…ちょっと天然でしょう?
そもそも恋愛に興味がなさそうだし…
相談相手間違えたかな…って…
でも、まわり見渡してもいい人いないんですよ。
リアールさんは話しかけづらいし
エレシェさんは恋愛より生きるのに必死だし…
いいですよね! ダンジョンに行ける人は!
文字通りお宝だらけですからね!
私なんかここで一日中立ってるだけですよ!
まあ、エレシェさんよりマシかもしれませんね。
ずっとバッジスさんに見られているんですよ。
私なら耐えられませんね。
ところで…知ってますか?
バッジスさんが保護石を作った理由…
鍛冶屋の会合で言われたらしいんですよ。
一日中エレシェさんを見つめているだけで
何にもしてないなって。
それで慌ててアレを作ったらしいですよ。
その程度でみんなの疑惑を晴らそうなんて
考えが甘いんですよね。
あ、甘いで思い出したんですけど
広場にあるギルガメッシュの酒場って
行ったことあります?
あそこのケーキがとてもおいしいんですよ!
…え?
さっきと同じ事を話している?
いや、でも、とってもおいしいんですよ!
作っているのはゴツいドワーフなんですけど、
なんていうかね、後味が爽やかなんですよね。
気が付くとホールを食べちゃってるんですよ。
で、しかもですね、食べた後には…
…え?
もういいんですか?
うーん…オススメなんですけどね…
他にもおいしいお料理がいっぱいあるんです。
お肉…お魚…サラダ…
なんでもおいしいんですよ。
おいしいんですけど…この時期に一人で行くと…
周りのテーブルが冒険者で埋まってるんですよ。
みんな充実感のある顔をしているんですけど、
あれは冒険が終わったことへの充実感ではなくて
もっと別のもの…
くっ…
ああ、もう、爆発しろ!みんな爆発しろ!
宝箱の罠解除に失敗して爆発しろ!
そのままロストしてしまえばいいっ!
*屋台を蹴る音*
*トマトが転がり落ちる音*
*怯えだすマイクローク店員たち*
ハァハァ…
ちょっと…取り乱して…
しまいました…
申し訳ありません…
えーと…何の話でしたっけ?
そうそう! これを差し上げたかったんです!
item同情の指輪(ロッテ)
ハート箱を取られた。
*同情の指輪(ロッテ)を手に入れました*
*ハート箱を取られた。*
はい、これが同情の指輪(ロッテ)です。
頑張ってくださいね! 私も頑張ります!
- 原文のママ
愛の精霊祭 2013
それはハート箱…もしかして…私に?
これは…仕事をしている場合ではありませんよね。
よろしければ、私の話を聞いてくれませんか?
ちょっと長くなるかもしれませんけど…
構いませんよね?
ありがとうございます!
それでは…
ご機嫌いかがですか?
近頃は天気が良くて
絶好の露店日和です!
というわけで頑張って珍しい品物を
沢山仕入れてみました。
えーっと…まずは…
このお魚、面白い姿でしょう?
海の深い所に住んでるらしいんですよ。
あまりおいしくないんですけど、
珍しいからって理由で高いんですよね。
一部の人は好んで食べるそうなんですけど、
私は遠慮したいですね。
じゃあ何で仕入れたのかって?
だって…カワイイじゃないですか!
見てくださいよ、ほら!
ギョロっとした目…
体全体を覆うぬめり…
風船みたいに膨らんだ体…
うっとり…
そしてお次はこれ!
希少な動物の希少な部位!
これはね、もう文句無くおいしい!
まあ、出所は言えないんですけど…
とにかくおいしいんです!
薄く切って軽くあぶる…
味付けは塩のみ…
舌の上に乗せるだけでとろけて…
口の中に広がる天国…
うっとり…
…どうしたんですか?
さっきからキョトンとしてますけど。
私の様子がおかしい?
無理をしているように見える?
そ、そんな事ありませんよ。
いつもと変わりませんよ。
全然変わりませんよ。
おかしいところなんてありませんよ。
気のせいですよ、気のせい。
そう、全部気のせいです…
だから…寂しいのも…
独り言が多くなったのも…
私が彼氏がいないのも…
気のせい…じゃない…うう…
仕事に打ち込んでいれば、
忘れられると思ったのに…
あの、一つ聞いていいですか?
冒険者さんって気になる人います?
もしいるんだったら、どこで出会いました?
やっぱりダンジョンですか?
何となく募集したメンバーだったけど
極限の状況を切り抜けるうちに
背中を預ける仲になる…とか?
で、相手の瀕死の重傷を負って
今すぐ助けなきゃいけないのに
何も手段が無くて、
自分も死にそうでどうしようもなくて
あーもう八方塞りだってなって
愛を捨てて生きるか…
愛と共に死ぬか…
いい…すごくいい…
そういうの…やってみたくて…
行ってみたんですよ…ダンジョン…
なんですか、その顔は?
私、こう見えても腕には自信があるんです。
仕入れで遠出する時に
危険な場所を通る事もあるので
備えのために鍛えているんです。
で、行ったんですよ。
サンジェント遺跡に。
見晴らしがいいって評判なんですよ!
どこまでも広がる景色を見ながら
あー、こういう時に彼氏が隣にいて
イチャイチャできたら楽しいだろうなー
って思ってたら…
イケメンがやって来たんです!
しかも 4 人パーティ!
なんだ! 私の魅力がわかる人が
ちゃんといるじゃない!
出会いって本当に突然なのね!
やだ、私、心の準備が…
あ、いや、独りに絞らないといけない?
でも、恋愛って色んな形があるし…
とりあえず、挨拶から
なんて戸惑ってたら…
無言で斬りつけてきたんです!
*屋台を叩く音*
ただの追いはぎだったんですよ!
いい年した大人が…
4 人も揃って…
無言で…
モンスター扱いか!
*屋台を叩く音*
確かに角が生えてますけど、
いくら遠目から見たとはいえ
ミノタウロスと間違えます?
こんなにカワイイモンスターがいますか?
え…ああ、サッキュバス…ですか…
あれは、カワイイとは違うんじゃないかな…
どちらかといえば、ボーパルバニーでしょう?
あの愛くるしさは私にぴったりですよね!
一皮剥けたら怖いのも一緒ですよアハハ
ってやかましいわ!
*冒険者を叩く音*
ところで…
冒険者さんはどうなんです?
いい人がいるんですか?
もー…黙っていないで教えてくださいよ。
もしかして…言えない…とか?
あー…やっぱり…
なんとなくそんな気がしてましたよ。
意志を伝えるの苦手そうですよね。
話すより殴ったほうが早い、って感じです。
挨拶代わりにヘッドバッシュ…
引き止めたいからバインド…
意味も無くトーチライト…
暇つぶしでメイクメディスン…
無軌道な若者の真似ですか?
少しは落ち着いて冒険してください。
何か目的があって冒険者になったんでしょう?
目的…あります…よね?
まさか、あなたも…ですか…
自分探しで冒険者にってやつですか…
そういう人が増えたって、
ドルクさんが言ってましたよ。
やりたい事が見つからないから
冒険者にでもなるかって人が。
人生をどう生きるか、なんて
人それぞれですよ。
でも、何かしらの意思がないと
長続きしないんじゃないかなぁ。
そこは恋愛と同じだと思うんですよ。
なんとなくで始まった仲って
うまくいかない気がします。
…といっても、
相手に合わせるとか、合わせてもらうとか
そういうの、気を使うんですよね。
その積み重ねで疲れちゃって、
別れてしまうんですよね。
何か言いたそうですね…
私にだって恋愛経験はありますよ!
それなりにね!
失恋してもね、何かを学べればいいんです。
そして次の恋に繋げればいいんです。
繋ぎたくても出会いが無いんですけどね…
このままじゃダメだと思ったので、
酒場のマリーちゃんとお茶している時に
相談してみたんですけど、
台風の目に体当たりするといいよ!
…って言われました。
なんていうか、あの娘…かなりの天然でしょう?
そもそも恋愛って言葉知らなさそうだし…
相談相手間違えたかな…って…
でも、まわり見渡してもいい人いないんですよ。
リアールさんは仏頂面だし
エレシェさんはストーカーっぽいし…
出会いって、どこかで売ってませんかね?
ちょっとぐらい高くても出しますよ。
貯金ありますもん。 使い道無いから。
なんてね、冗談ですよ。
そこまでしたら必死すぎるじゃないですか。
あ、もしも売っているところがあったら
教えてくださいね。
何かのついでに探してきてください。
ところで…
冒険者さんはどうなんです?
いい人いるんですか?
もー…黙ってないで教えてくださいよ。
もしかして…言えない…とか?
…え?
さっきと同じ事を話している?
最近…多いんですよ…
自分で言った事をすぐ忘れたり、
あれ、今何してたんだっけ…ってなったり…
年ですかね…
もう、若くないのかな…
たまに実家の母から手紙が来るんですけど
内容が変わってきたんですよ。
ちょっと前までは
「アンタ、いい人いないの?」
「早く孫の顔が見たい」
って感じだったんですけど…
このごろは
「貯金はいくらあるの?」
「たまには帰っておいで…」
あえて話題に触れない事で、
諦めが伝わってきますよね。
でも、それでいいのかなって思うんです。
やっぱりまだ仕事を優先したいっていうか
なんか…中途半端な感じするでしょう?
ああ、ここは私の居場所なんだなって気持ちを
大事にしたいんです。
それに、ほら…
右も左もわからないような
新人冒険者の面倒を見るのも
結構楽しいんですよ!
楽しい…です…よ…
たの…し…
くっ…
そんなわけないでしょうがっ!
*屋台を叩く音*
*マイクローク店員たちは衛兵を呼んだ!*
*むなしく声が響くだけだった!*
わかってます! わかってますよ!
彼氏がいないくせに結婚にあこがれるなんて
100 年早いって事ですよね!
他人の面倒見てる場合じゃないって事ぐらい
ちゃんとわかってますよ!
でもしょうがないでしょう!
いないもんはいないんですから!
周りの友達もそんな事を言ってるから
安心していたのに、
いつのまにか彼氏作ってんの!
知らない間に結婚してんの!
どういう事? 誰か説明して!
どうやって腹の探りあいをしているうちに
女子会の人数がどんどん減っていく恐怖…
わかりますか? わからないでしょう?
這いよるのは混沌だけじゃないんです!
現実に這いよってくるんです!
むしろ既に同席してるんです!
まったく…現実ってやつは…
あーはいはい! そうですよ!
お察しの通りですよ!
憧れてます! 憧れてしまうんです!
純白のウェディングドレスを着て
素敵な結婚式してみたいんです!
もう誰かの結婚式に呼ばれて
私のいる辺りにブーケ・トスされて
気を使った周りの人がスーッと
離れていくのは嫌なんです!
誰がブーケコレクターだ!
*屋台を叩く音*
*何事かと気になって来たバッジス*
うう…グスッ…
彼氏…欲しい…
結婚は人生の墓場と言うけれど、
私はまだ生まれてすらいない…
決めた…決めました!
未婚者集めて最強のユニオンを作る!
そして浮かれた冒険者共を恐怖のどん底に
たたき落とす! 落としてみせる!
全てを滅ぼす力の根源となる
この鬱屈とした重いなら誰にも負けない!
メンバーなんてすぐに集まりますよ。
それこそ一瞬で上限までね!
あ、そうしたら溢れる人がでるのかな?
どのみち貰い手がいないって事かアハハ
ってやかましいわ!
*力強く屋台を蹴る音*
*商品が転げ落ちる音*
*マイクローク店員たちは逃げ出した!*
ハァハァ…
ちょっと…取り乱して…
しまいました…
申し訳ありません…
*暖かい目で見守るバッジス*
えーと…何の話でしたっけ?
そうそう! これを差し上げたかったんです!
item同情の指輪(ロッテ)
ハート箱を取られた。
*同情の指輪(ロッテ)を手に入れました*
*ハート箱を取られた。*
はい、これが同情の指輪(ロッテ)です。
頑張ってくださいね! 私も頑張ります!
- 原文のママ
かわいいロッテちゃん
はぁ。ご存知です? 最近流行ってる「蟻のままで」って歌。
蟻の妹がわがままでムカつきません? 絶縁して小町に投稿するレベルですよね!
壁ドン? 隣がうるさい時に壁を叩くんでしょ? いつのまに壁ドンの定義代わったんですか?
はぁ。それはそうと、今年こそ良いご縁がありますように!
貯蓄額と月収と家督とか少ししか気にしませんから!
え? 手に持ってるそれは何かって? な、なんでもないですよ・・あっ!
ロッテちゃんの手から落ちた紙切れには
「大当たり。私をもらって BY ロッテ」
「大当たり。このくじを持ってロッテの商店へ」
「大当たり。ロッテちゃんのキスをプレゼント」
とかわいい文字で書かれていた。
笑いたければ笑えば?
あなたは失われた代の凍結魔法ラダルトでもここまで寒くないと笑える冷気を感じた。
※このアイテムを御利用の際にはご注意ください。
さ、さぼってるわけじゃないって!
ちゃんとおみくじ作ってるんだってばぁ!
かわいい文字で「愛がほしい」
「私に会いに来なさいよっ!」「ロッテに会いに行こう!」と書かれている。
※このアイテムを御利用の際にはご注意ください。
1年間放置されたロッテちゃんはふてくされている。
効力が消える前に使ってしまおう。
なんですか、もう。今年もわざわざ。他に行くところもないんです?
せっかくの新年なんですから、わざわざ来なくたっていいじゃないですか。
それとも、独りでいるわたしを笑いにでも? ちょ、ちょっとなんですか。こっちに来ないで……ああっ。
ロッテちゃんの傍らにあるテーブルには、書きかけの紙片が広がっている。
「大当たり。
いつも来てくれて本当にありがとう
来月の精霊祭にも来てね
ロッテより」
紙片にはかわいい文字が踊っている……。
……何よもう。バ、バカーっ!
※このアイテムを御利用の際にはご注意ください。
いらっしゃいませ!
その手に持っていらっしゃるのは…
可愛いロッテちゃん…
引いて…くれたんですね…
【可愛いロッテちゃん】おみくじ 2016…
引いて…くれたんですね…
そのくじは変態仮面のおみくじに混ぜておいたんですよ、
こうすれば出会いがあるかと思いまして。
でも、それがあなたなんて…
いえ、決して悪いと言っているわけではありませんよ!?
ただ、凄いイケメンがやってきて、
お得意様になってもらえて
世間話する仲になれて、
ふと、手が触れたり、目が合ったり、
お互いの気持ちが徐々に近づいて行って素敵なゴールを
迎えられる事を考えたり(妄想)するじゃないですか!
そんな思いを馳せ(妄想)ながら訪ねてきたのが、
良く見かける方だった時の
私の落胆をお察しいただけますでしょうか!?
女性キャラクターの場合
ましてそれが同性だなんて!
なんなんですか!
もういっそのこと二人で禁断の百合を
咲かせてみせましょうか!?
*屋台を叩く音*
私だってね!
好きでこんなことをしているのではないのです!
でもですね!もうなりふり構ってられないのですよ!
仲の良い子も、最近いい人が居るらしいです!
また一人!同期が居なくなってしまったのですよ!
もちろん、その子の事は嬉しいですよ!?
でもね!この孤独感!わかりますか!?
昔の私に言ってあげたいわ!
その恋人を離しちゃダメだって!!
でないとこんなにも後悔するって!!
………
はぁ…
申し訳ありません、取り乱してしまい…
何の話でしたっけ…
ああ、おみくじの話でしたね。
そうそう、おみくじといえば………
……
…
えーと…
何の話でしたっけ?
そうでした!
今年も私のお店を、御贔屓にお願いしますね!
よろしくお願いいたしますね!
ロッテはとてもニコニコしている。
その笑顔を見ていると不思議と元気になれた
ロッテの加護がかかり、 可愛いロッテちゃんおみくじが回収された。
ロッテの加護(恋愛運上昇) 30 min
ロッテの加護(金運上昇) 30 min
ロッテの加護(健康運上昇) 30 min
愛の精霊祭 2014
あっ……
いらっしゃいませ!
今回はどのような用件でしょう
では少しお待ちくださいね、すぐに準備するので、
お茶どうぞ♪ 何からお話しましょうか。
最近あれですね。なんていうか、もう
不況なのか好況なのかわからないんです。
私のように露天で生活している者にとっては
冒険者のみなさんの懐具合の良し悪しが
生活の潤いに直結しているんです。
だから、冒険者のみなさんにはもっと沢山
稼いでもらって、どんどん露天で買い物を
してほしいと願っているんですよ。
でも、ですね。
この時期になるといつも思うんですが
本当に私が願っているのは……
いい男が買い物に来て
いい感じに私に惚れてくれて
いい具合に愛を育んでくれることなんです!
毎年毎年思うんですが
愛の精霊? 実在してるんですか?
私に愛を運んでくれないのはなぜ?
もちろんこの一年間、
何もなかったわけではありませんよ?
私も大人のオ・ン・ナ、ですし!
そりゃあ、いい男も店に来ましたよ!
もっちろんアプローチしましたよ
先がない身ですから、恥も外見も関係なく、
狩るように、追い込むように、
とにかくいい男は捕まえようとしますよ!
だけど、いい男たちは苦笑いを浮かべて
私のアプローチを本気にしてもらえず
華麗にスルーして去っていくんです。
不合理だと思いませんか!
*ロッテは棚を平手で殴りつけた*
*棚が軋んで露天の商品が揺れた*
ギルガメッシュの酒場の女の子たちが
告白してきたらホイホイのるくせに
私からのアプローチは笑ってスルーですよ!
最近出来た紳士淑女の社交場?
あすこにいるエッチぃ女の子たちが
告白してきたらホイホイホーイですよね?
……コホン。
わかってるんですよ。
そんな浅い女に釣られる男なんて
しょせんは三流なんですよね。
私が求めているのは一流なんです。
そりゃそうですよ!
そんな歳まで機会を待ってるんですから!
いまさら妥協なんて……妥協なんて……
できるわけないじゃないですか!
*ロッテは棚を平手で殴りつけた*
*棚が軋んで露天の商品が揺れた*
若いうちにショボイ男を見つけた女友達とか
今では子持ちで幸せそうにしてるんです。
羨ましいかって?
全然ですよ!
私はあの子達よりもいい男を見つけて
最高の幸せを手にするんですから!
全然……寂しくなんかないんですよ……
なんせ今年の私はひと味違いますから!
*ロッテからすごい眼力を感じる*
……あ、そういえば……
去年の話覚えてます?
私がサンジェント遺跡に行った話です。
ちょっと一方的にしゃべりすぎました…
それより、私は去年とは違うって話です。
あなたの意見を聞く耳もありますしね!
そして! そして!
今まで受け身でしたが、今年は攻めます
攻めて攻めて、推し通りますよ~♪
*天空が黒い雲を産んだ*
*雷が雲を貫き、ロッテを不気味に照らす*
*マイクローク店員たちが震えている*
攻めるといっても草食系男子を
捕まえて既成事実を!
と、いうのじゃないですよ。
……それはそれでありですけど、
そんなので落ちるようなしょぼい男は
いまさらいらないんです!
まず私が攻めるのは「チョコ男子」です。
ご存知ですか? 最近は男性がチョコを
女性に送って愛を告白するんですって。
せっかく、平等に女の子から告白する好機を
なんで男が奪うのかって思いませんか!
これはバッジスさんが言ってたことですが
「意中の相手以外からチョコもらって
お返し要求されるのはいやなんで
自分から告白した方がいいに決まってる」
ですって。
お返しするのが嫌だから自分から…だなんて
そんな男は駆逐するに限りますよね!
それにいい男がチョコ持って攻めに転じたら
もてない女の子はどうなると思います?
好きな男に告白できず、されることもなく
ただひたすら可愛い女の子のところにだけ
チョコ持った男たちが群がるんですよ?
そんな不公平が許されるはずがない!
*遠雷の音が轟く*
*大雨が彼方の地を朧に染めている*
*まるでロッテの怨念が具現化したようだ*
今年は使い物にならない愛の精霊を狩り、
チョコを配る外道男子を殲滅し、
平等に女の子から愛の告白ができる日を
取り戻してみせます!
*雷が街の近くに落ちたようだ*
*マイクローク店員達は悲鳴を上げた*
*ロッテの顔が怖いのだ!*
ですが、1 人でできることは限らせます。
同志が必要です!
お分かりですよね?
これだけ延々としゃべっているのも
あなたには見込みがあると見ているからです。
そう、あなたからは私と同じ匂いがします。
平等でなければ生き残れない存在……
等しく愛を配られたい派ですよね?
ま・さ・か、自分は違うと?
平等でなくても愛を得られると?
愛される存在であると?
- どのような給料体系になっているかはわからないが、設定の上ではロッテの露店はボルタック商店出張所
- 原文のママ
- 真・大人の社交場の実装は 2013/12/17(参考:2014 年の愛の精霊祭期間 2014/02/12 - 2014/02/25)
- 原文のママ
- 注釈 *1 参照
エイプリールフール#2014
スタッフロール
冒険者の皆様へ
もう 4 月ですね。みなさんお元気ですか?
ロッテです。
なぜかみなさん私が語りかけると尻尾を巻いて
逃げていくので、仕方ないからこんな所で
愚痴りたいと思います。
どうせ誰も見ていないんでしょう?
わかってるんです。
だから適当な事をいっても問題ないんです。
ギャフベロハギャベバブジョハバ!
あー、すっきりした。
ここはスタッフロール? なんですか、それ?
ロールといえばロールケーキですよねー。
あのうずまきの間に入ってるクリーム、
たまんないですよね!
女の子ならみんな大好きだと思いますよ?
は? 女の子ですよ。 わ た し も。
何が言いたいんですか? 削りますよ?
それにしても、ちょっと前まで寒かったのに、
もう春の風って感じですね。
思わず薄着しちゃって
「いやん、ちょっと下着透けてるぅ」
とか思っても、そのままにしておくんです。
なんでって?
これで殿方がふらふら寄ってくるんですよ!
なんていうんですか? 誘蛾灯、みたいな?
けど、私も大人ですから、その程度で釣られて
くるような蛾ごときは眼中にないんです。
「お嬢さん、まだお寒いでしょう。
どうぞ私の馬車でお送りいたしましょう。
お時間が許されるのであればお食事でも
いかがですかな?」
って言ってくれる長身で美形でお金持ちで家柄
が良くて姑がいない次男がいいんです。
この条件でも、エルフは細すぎてなんか
ムカつくし、ヒューマンはくさそうだし、
ドワーフは毛深そうだし、ポークルは生えて
なさそうだし、やっぱり男はノームに限るの
かなーって思います。
なんでいないのかって、
理由があるらしいんですよ。
私がイルファーロに来る前の話なんですけど、
ノームの男とドワーフの女がすごいことをし
ちゃったんで、出入り禁止になったそうですよ?
すごいですよね、その種族の片方の性別だけ
出入り禁止だなんて。大いなる意図というのを
感じますよね!
なんで出入り禁止になったのかって?
とあるおっぱい好きのノームが、ドワーフの女
に横恋幕しちゃったんですって。
私達ノームの女の子って、他の種族より胸元が
豊かじゃないですか。ほら、こんなふうに。
けど、ドワーフの女って、
もっと大きいんですよ。
もうあれは胸というかすごいですよね・・・。
私達くらいで満足していればいいのに、よりに
よってドワーフに目が行くなんて、ほんとに
どうしようもないおっぱい星人だったんで
しょうね、そのノーム。
で、恋人がいるドワーフの女と駆け落ち。
女の彼氏は大激怒で、街中のノーム男を
噴水広場に並べて股間をハンマーで撃ちぬいて
いったそうですよ。こわいですよねー。
それで彼氏が使い物にならなくなったノーム女
たちがドワーフ女達を駆逐し始めて、
もうカオスカオス・・・。
ドワーフ男とノーム女の怒りはすごかった
らしくて、場を収めるためにノーム男と
ドワーフ女は街に入れなくなったそうですよ。
怖い話ですよね・・・。
って、信じました?
アハハハハハ! ざんねんでしたー!
エイプリルフールでした! てへっ!
うそですよ、うっそー!
本当のことなんか、一街の小さな道具屋さんが
知るわけないじゃないですか。
え?
長身で美形でお金持ちで家柄が良くて姑が
いない次男のノーム?
それは本当に欲しいんですけど、
知ってるんですか? いるんですか?
非現実じゃなくて!?
紹介してくれるんですか! うれしい!
は?
・・・・・・・・うそ?
なにいってんの・・・
いまの私の嬉しさを返してくれるんですか?
心の底からヤッター!って感じだったのにうそ
とかありえないんですけど。
もぅマヂ無理。。。雷おとそ。。。
2014 年 4 月 1 日~ 2014 年 4 月 8 日
ここまで読んで頂いた皆様へ…。
ロッテから脅されたのでこれをプレゼント
します。
6BAXFV53XC6TGW47
Wizardry 総合プロデューサー
岩原ケイシ
愛の精霊祭 2015
それはハート箱…もしかして…私に?
嬉しい、ありがとうございます。
これは…仕事をしている場合ではありませんね。
どうでしょう、せっかくですしお茶にしませんか?
もちろんしますよね?
では少しお待ちくださいね、すぐに準備するので…
それでですね。えへ、えへへ
そのカレシなんですけど、えへへ、ぐふふ
うへへへへ
ロッテの笑みを遠目で見た見回りの衛兵が
踵を返して去っていく!
これ絶対に誰にも言わないでくださいよ
カレシにも口止めされてるんですから!
特別に教えますけど・・・なんと・・・
私のカレシは・・・
第四十八席目の王位継承権を持つ
ディメント王族の士族なんです!
王位継承権がある47人くらい死んだら
私のカレシが王様ですよ!
47人。なんとかなる数字ですよね・・・
ロッテの瞳が死んだ魚のように濁り
今までの笑顔が急に人形のような冷たさに
変貌した。
あなたは今までの冒険者生活の中で
これほど恐ろしいものを感じたことがない。
生命の危機、いや、魂の危機を感じ取り、
全身が鳥肌立ち、血の気が引いていく中、
ロッテはいつもの屈託のない笑顔に戻って
他愛もない話を続けた。
まさに人生大逆転、ロッテちゃん大勝利!
王族で、王位継承権のある王子ですよ!
玉の輿の相手として最上級!
それにですね。うへへへ。
すっごくかっこいいんです!
半端無いんですよ! かっこよさが!
あなたはロッテの話を遮って用があるからと
立ち上がったが、細腕で肩を力一杯掴まれ
座り直させられた!
どこ行くのよ。
もう少しノロケさせてよ・・・
いままでできなかったんだから。
また無感情で冷徹な人形のような表情で
ロッテがあなたを見つめる。
見られただけで魂がすり減りそうだ!
カレシ、すっごい美形なんです。
そこらの歌劇にいるプリモ・ウォーモなんて
カレシの爪の垢にも勝てませんわ。
声も素敵なんです。
低くて張りのある声で、聞いただけで
子供産みそうになります。ほんとに。
あと、なんといっても財力!
この前なんか私のために作らせたって
銀の髪飾りをくれたんです! えへへ。
ロッテは大事にしまっていた髪飾りを
取り出して見せてきた。
ロッテは赤らめた頬を手で隠しながら
照れ隠しのために俯いた。
しかしその瞳と口元から溢れる笑みは
隠せていないどころか、様々な思惑を
感じさせる邪悪さを湛えていた。
今まで私を見下して捨ててきた男とか
先に結婚しただけで偉そうな女達が
くやしがる顔が目に浮かびます!
こういう童話がありましたよね!
虐げられてきた美人が王子に見初められて
最下級から最上位に一気にランクアップ!
それまで美女を虐げていた連中は縛り首!
・・・違いましたっけ? まぁいいんです。
童話がどうあれ、私は殺るんで。
あ、そうそう。今まで毅然としていたカレシ
が最近私を頼ったり甘えてくるんです。
頼られる幸せ? みたいなぁ~。
この前は「王族のパーティーに急に行く必要
が出来たけど、持ち合わせがない。同じ衣装
を着ていくのは恥ずかしいのでお金貸して」
ってこともありました。王族って金銭感覚が
庶民と違うし、当人がお金を持ち歩く必要も
ないんで、仕方ないんですよ。
だからお金貸したんです。
甘えられるのも幸せなんです。
え? いくらかって?
500000 RG です。
・・・ちょっと不安になってきました。
あれ、私の全財産なんですよ。
王族の着物ってすごく高いんだなぁって。
すみません。カレシを疑うわけじゃないんで
すけど、この不安な気持ちのままで会いたく
ないので、ちょっとお願いが・・・。
カレシの屋敷が本当にあるのどうか、
アイトックスへの案内人なら知っていると
思うんです・・・聞いてきてくれませんか?
なにを聞きたいって?
は? なんだって?
四十八? は?
-
メンティロッソ:<西> mentirosoz
メンダークス:<羅> mendax
プセフティス:<希> ψεύτης
ローシ:<露> ложь
リューグナー:<独> Lügner
マントゥール:<仏> menteur
ブジャルド:<伊> bugiardo
あ、おかえりなさい・・・
どうでした?
あ、いらっしゃいませ…
すみません、ちょっと今忙しいので
また今度お越しいただけますか?
なにしているのかって?
狩りの準備です。
ロッテはみたこともないような禍々しい
巨大なデスサイズを棚の奥から取り出した!
何を狩るのかって?
先月このロッテさんを騙して 500000 RG も
詐欺った男を狩るんです(にこっ)
その男がどこにいるのか探すのに
一ヶ月近くかかっちゃいましたけど、
優秀な人探し屋にお願いしたら
すぐに居場所が見つかりました!
これから出向いて詐欺師のXXXを切って
連れてくるんです(にこっ)
あ、殺すだなんて野蛮なことはしませんよ?
カジノで使い切った私の 500000 RG を返すまで
生きて馬車馬のように稼いでもらうんです。
今まで晴天だったのに遠くの空が暗い雷雲を
生み出した。海の波も高くなり、空気が振動
しているような気がする。
それじゃあ、出発の準備がありますから
また今度お越しくださいね。
ロッテは見ただけでも痛々しい様々な道具を
大きなリックサックに詰め込みはじめた。
いらっしゃいませ!
ロッテは大きなデスサイズを背に、
旅支度も万全な状態であなたに満面の
笑顔を向けてきた。
私のカレシを取り返すために
この一ヶ月の間、あちこち旅に行きました。
ハーサント連邦やクォパティ法制院は勿論、
人類未踏の大陸南西部クレイモア連山、
北のヘレスト火山帯、東のイラー島…
アザルス大陸にいなかったので
アラスシュタン大陸やリーン大陸、
ホウライ大陸やダイモン大陸…
仙界、神界、魔界、妖界…
行けるところは全て行きました。
どうやって行ったのか?
それは企業秘密です(えへ)
けど、また行っていないところが
あったことを思い出したんです!
どこだと思います? 精霊界ですよ!
神界とか魔界に行く手間を考えたら
とても無駄なことをしていました(てへ)
それじゃあ、出発の準備がありますから
また今度お越しくださいね。
政略のための人質に出されてしまった
私のカレシ…絶対に救い出して
玉の輿に乗るんです!
ロッテは瞳に炎が灯り、拳を握りしめた。
全身から波動を膨れ上がらせている。
愛の精霊祭 2016
それはハート箱…もしかして…私に?
嬉しい、ありがとうございます。
お茶どうぞ♪ 何からお話しましょうか。
もうアレですね。早いものですっかりアレの
季節になってしまいましたね。
アレが何のことかがわからない?
またまたー! とぼけちゃって!
もう! 愛の精霊祭ですよ、当然でしょう?
ロッテの商店の前にいるマイクロークの
店員たちもすっかり慣れたものだ。
早々に店じまいをはじめている。
街を行くみなさんが笑顔で、幸せそうなのは
とっても素敵なことだと思いませんか?
ほら、向こうを歩いている女性も……
ロッテの指さした女性が叫び声をあげて
足早に立ち去っていった。
いつの間にか空は暗い雷雲に包まれている。
大きな買い物袋なんて抱えちゃって!
あま~いチョコレートでも作るのかな?
うふふふふふ、とっても幸せそうですよね。
彼は喜んでくれるかな?
どんな反応をしてくれるかな? なんて……
夢や希望が満ちあふれてるぞって感じです。
は? 一体どうしたのかって?
いやですねぇ……善良な露天商として活気
づいている町に喜んでいるだけですよぉ。
女性の叫び声を聞きつけて急行した衛兵も
笑顔を浮かべたロッテの姿を見て
早々に立ち去って行った……。
去年も本当に色々なことがありましたよね。
これまでで一番大変だったかもしれません。
え? 去年あった話を聞きたい?
あ、お茶のおかわりいります? いらない?
いえいえ、そこはほら、ね?
せっかくのお話しができる機会なんですから。
有無を言わさずにあなたが持ったカップには
ぐらぐらと煮えたったお茶が注がれていく。
逃げられそうもない!
……ふぅ。
私がここで露天の商いをはじめてから
もう5年近くも経っているんですよね。
5年って、すごいことだと思いません?
これだけの時間があればー……
色々な夢を叶えられますね。たとえば……
ロッテの瞳がどろりと濁っていく。
ぎしぎしと棚が軋んで露天の商品が倒れた。
仲の良い子たちに祝福されて素敵な結婚式!
あまーいあまーい新婚生活を過ごして……
そして元気な子どもを産んで……。
それから少し経って手が離れてきたら……
そろそろ2人目かな?
なんて旦那様と相談したり!(きゃっ)
それぐらい経ってるんですよおおおお!
私は毎日毎日と露天に立つしかないのに!
何でこんなことになってるんですか!?
稲光に合わせて店じまいの準備をしていた
マイクロークの店員たちが叫び声を上げる。
すぐ隣に雷が落ちたようだ。
あまりに不合理! あまりに不条理です!
私だってベーゼチュッチュッしたい……。
イケメンとベーゼチュッチュしたいんです。
高収入で家事も育児もこなすイケメンと!
家事も育児もちゃんとこなして
結婚してからも記念日とかデート!
めんどくさい長男でもなくって……!
もちろん高・収・入!
そして収入の管理も任せてくれる……!
私が求めているのは、それだけなんですよ?
それなのに……それだけなのに……。
私には幸福になる義務があるのに……。
はぁ……彼氏……欲しい……。
私だってほら、ここまで自分を磨きつづけて
磨きつづけて、なんのかんのでもう五年近く
経過しちゃってるわけですから?
川を流れてつるつるですべすべの石みたいに
なっているはずなんです。ピッカピカです!
コンディションも絶好調なんです!
ロッテの瞳がいっそう濁っていく……。
……去年は3人だったんです。
はあ? 何のことかわからない?
もちろん同胞が減った数ですよ!!
そりゃあね!
心から祝福はしてあげたいですよ?
爪に火をともす毎日で……
コツコツ貯めた貯金を切り崩して……
お祝いしてあげましたよ!?
でもね!
でも孤独なんですよ!
他の誰でもない私が! この私が!
棚がひとりでに外れる。
商品が叩きつけられ、パリンと割れた。
……はあ、はあ。
す、少し取り乱してしまいましたね。
どこまでお話をしましたっけ?
ああ、そうでしたそうでした。
それでですね、今年こそは最高にいい男を
見つけて、家庭に入ろうと思うんです。
私もオ・ト・ナの女なわけですし?
このロッテはできる露天商なんです。
過去の失敗を経験にして、未来を!
素敵な旦那さまをゲットするんです!
今年は! 今年こそは!
わかります?
もうちょっぴり後がないんですよ?
この年齢になるともう焦りが募る一方で……
は? 年齢ですか?
……あなたからはどう見えます?
えーっ♪ 冒険者さんったら!
危うくキュンってするところだったじゃない
ですかぁ♪ もー……このっ! このっ!
ロッテは頬を赤らめながら
あなたの背中を叩き続ける。
あまりの痛みに気を失うことすらできない!
……はあ。
私ってほら、一日中ここにいて
そこのバッジスさんとか
そこのマイクロークの店員に見られるだけ。
出会いらしいものが
なかなかないわけじゃないですか?
そこで気づいちゃったんです。
このロッテ、気づいちゃったんですよねぇ。
ほら、ナントカとかいう事件を解決した
冒険者には騎士の位が授けられるのだとか?
騎士ったらアレですよ。
エリート! 高収入!
家に帰ってこないかもしれませんから……
家事手伝いは望めないかもしれませんけど?
だったら家事もやらなくていいですよね!
とっても気楽でいいじゃないですか。
死地に赴く旦那様を健気に待つ若奥様……。
カンペキです!
イケメンでさえあれば、冒険者さんは
なかなかの優良物件なんじゃないかって思う
ようになったんですよね。
あなたはほら、ちょっとアレですけど!
……ねえ?
もし周囲に腕の立つ、エリート間違いなしの
冒険者がいるなら、このロッテの露天に来る
ように伝えてくださいね?
item同情の指輪(ロッテ)
ハート箱を取られた。
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夏の精霊祭 2016
お茶どうぞ♪
お茶どうぞ♪
お茶どうぞ♪
よくぞ……聞いてくれましたね。ええ。
このロッテの露店に来る冒険者さんなんです
けどね。
憐憫の情がずいぶんと籠もった視線を
無遠慮に飛ばしてくるんですよ。
気に入らなかったらないです。
もはや恒例だ。
ロッテの商店の前にいるマイクローク店員たちも
すっかり慣れたものだ。
店じまいをはじめている。
ええ、ええ。確かに、夏! 夏まっさかり!
恋が、愛の花が咲き誇る、一夏の恋の季節!
この私も、本当なら今ごろお金持ちメンと素
敵なビーチで、照りつける太陽がとっても熱
いわねきっと君のような美しい乙女を独り占
めにする僕に嫉妬しているのさまあそんな美
しいだなんてホントのことをあははうふふあ
ふははいふあふふうううあああああああ!!
死ね!
あの太陽も!
あのカップルも!!
いつの間にやら、空を覆い尽した雷雲から
馴染みのある稲妻が迸る。
マイクローク店員も慣れたものだ。
粛々と作業を進めている。
…………はあ。
なんのお話をしていましたっけ……。
ああ、お茶のおかわりですか?
え? 違う?
ああ、そう。そうでした。冒険者さんたちが言うんです。
世界が終わる、とかなんとか。
このロッテには何のことやら、さっぱり
わからないのですが、万が一にでも
そんなことになってしまったら……。
このロッテ、一生涯独身を貫くことになって
しまうわけじゃないえすか?
ねえ?
それってどうなんでしょう?
おかしいですよね。
おかしいんですよ、そんなことがあっては
いけないんですから。
そう!
確かに私は誰もが憧れるはずの素敵な夢見る
露天商ロッテちゃんですよ。誰かに独占され
るだなんて、とんでもないということなのかも
しれません。それでも、それでもですね。
わたしには素敵な旦那さんとキャッキャウフ
フフンする夢と野望に満ちあふれているんです。
こんなことで邪魔されるわけには
いかないんですよわかりますよね?
ええ、ええ。手段なんて選んでいる場合じゃないんです。
ないんですったら。
本当ならこんな露天を放り出して、素敵な彼氏
探しの行脚に出たいところです。いえ、本当なら
素敵な彼氏からやってくるはずなんですけどね。
でもそんなことを言っていられる場合でもないんですよ。
ねえ?
だから、あなたですよ。あなたが素敵なお金持ちの
イケメンを、街を迷宮を歩いて探すんです。
探すべきなんです。
あなたのやるべきこと、わかりましたよね?
大丈夫、ちゃんと約束を守れるようにしておきますから。
大丈夫、大丈夫ですよ。
どろりと濁った瞳をしたロッテには、もはや
あなたの姿は映っていない……。
ロッテがあなたにゆっくりと手を延ばす……
ね? 約束、ですよ? うふふふふふふふ。
item露天商の乙女ロッテカード(未識別)
titleID30永遠の乙女
気がつけば、あなたは一枚のカードを握りしめて、露天
前に立ち尽くしていた。
何か大事な約束をしたような気がする……。
next(通常状態に戻る)
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